Q.3 どんな活動をしてきたのですか?

 トッカビニュースNo.1(1974年11月14日)に、発足当時、トッカビが考える民族教育のあり方についてふれられています。

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~子どもたちの未来をみつめて~

−子どもたちに民族教育を!−

 みなさんも知ってのとおり、日本の学校にまなぶ私たちの弟や妹たちは、自分の祖国や、民族の歴史についてなにも知らずにいることが多くあります。そのために、自分の身の回りや、親を通じて自分なりに、考えるようになります。ですから、親が酒のみだったら、朝鮮人は酒ばっかりのんでいるから、いつまでたってもうだつがあがらないんだと思います。また、日本人から差別されたりすると、朝鮮人は、あわれでダメな民族だなあと思ったりして、けっきょくは、朝鮮人であることをかくして日本人になりきろうとするようになります。

−子どもたちに民族のほこりと自覚をあたえよう!−

 子どもたちが、自分が朝鮮人であることに、自信がもてないのは、ひとくちにいって自分の民族や国について正しく知らないからではないでしょうか?!自分の民族や国を正しく知り、親の苦労を知り、未来についてしっかりした考えをもつようにすること、それが民族教育なのです。

−トッカビ子供会は、みんなの願いからできたのです。−

そのような中で、私たちは「トッカビ子供会」をつくることになりました。指導をしている人は、安中に住んでいる子どもたちのせんぱいの青年たちです。場所は、トッカビの家でやっています。火木土は中学生で、月水金は小学生です。学校の勉強と朝鮮のはなしと朝鮮語をやっています。ちいさいながらもみんな楽しく勉強したり、あそんでいます。

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 このように、自分の民族のこと、国のこと、歴史のことを知り、民族のほこりと自覚をあたえようといった視点で活動が進められていました。

 発足当初の日常活動は、夜に行われていました。午後6時半に集まり、まずは、遊び、スポーツ。7時から学校の勉強、そして、7時半よりウリマル、韓国・朝鮮の歌、歴史などの学習といった活動が行われていました。また、1年間の活動の中でも、サマースクールのとりくみはとても重要で、そこでも、歴史学習、歌、朝鮮半島にまつわる民話の劇をしたりといった取り組みが行われ、終了後はサマースクールで学んだ成果を披露する発表会が行われていました。

 そして、民族の自覚と誇りを体現する方法として“本名”を名のって、“朝鮮人”であることを隠さず生きようといった取り組みがありました。まずはトッカビの中で本名を呼び合い、それが学校につながり、そして地域の中でも名のっていくというように。しかし、朝鮮人として生きる、本名を名のって隠さず生きようとしても、社会に出れば“差別”が重くのしかかる現実がありました。当時は、在日コリアンを排除する制度が、今よりもはるかにたくさん残されていました。そういった中で、はじめに取り組んだ問題が、八尾市一般事務・技術職員の国籍条項の問題でした。

 小・中学生、あるいは高校生まで民族名をなのって生きることはできても、生活の糧に深くかかわる就職において差別があるようであれば、子どもたちは夢をもって“朝鮮人として生きる”ことにはつながりません。

 ですからトッカビは、「在日の生活と現実から出発した民族教育」の延長として、差別国籍条項撤廃や、差別事件等にも取り組んできたのです。